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『イングランド・イングランド』

10/9読了。新聞の書評で気になり、図書館で借。

イングランド・イングランド(創元社のHPへ。読売新聞書評へのリンクもあります)』 ジュリアン・バーンズ著 古草秀子訳 東京創元社

世界的な実業家のサー・ジャック・ピットマンは、ブリテン島南部のワイト島に富裕者層向け高級テーマパーク「イングランド・イングランド」建設のプロジェクトを発案する。コンセプトは「本物のイングランドに行かなくても、ここに来れば、歴史上の人物に会え、名所、名物まで何でも見られる!体験できる!」。彼は愛国心あふれるがゆえに、衰退していくイングランドを見ていられないのだ。コーディーネーターに応募してきたマーサ・コクラン(第1章は彼女の子供時代が描かれている)は、その皮肉ぶりがピットマンに気に入られ、職を得る。
ワンマン社長が選んだプロジェクトチームは、テーマパーク建設に向け調査や準備を始める。ワイト島を買い取るためにはどうしたらよいか? 「タイムズ」社(ピットマンが所有している)本社や「マンチェスター・ユナイテッド」の本拠地をワイト島に移転させたり。テーマパークの名物アトラクションを考えたり。王室に働きかけたり。
そして、ついにオープンを迎えるのだが・・・。

作者が書きたいと思われる「記憶について」等、抽象的、概念的な部分はあっさり読み飛ばし、ストーリーのみに没入。先がどうなるのか気になって気になって。とても面白かった! 途中、世界各国の人にアンケートをとった「イングランドと聞いて思い浮かべるもの」の結果が第1位から第50位まで挙げてあります。自分の持つ「イングランドのイメージ」と比べてみると面白いかも。

「世界をリードしてきたイングランド。衰退の様相も世界へ先んじて見てもらわないといけない。それがこれからのイングランドの存在価値」、「本物でなくても、見るのはフェイクで十分」というのが心に残りました。確かにフェイクで十分満足している自分がいるなあ・・・。また、イングランド人が持つ「島国根性」。日本人にも通じるところがあって、ちょっといたたまれない。

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